No.078 旅する丸干し -株式会社下園薩男商店-

「旅する丸干し」のウェブサイトは、鹿児島県薩摩生まれの丸干しを世界に届けるというコンセプトを持つ株式会社下園薩男商店のブランドサイトです。丸干しの誕生物語、商品一覧、楽しみ方、会社概要といったコンテンツを通じて、商品の魅力や背景を伝えており、シンプルながらも、商品のストーリー性を重視した構成となっています。

グローバルナビゲーション（誕生物語、商品一覧、楽しみ方、会社概要）が配置されています。FV（ファーストビュー）の後にこれらのナビゲーションが固定表示され、スクロールしても常にアクセス可能です。各セクションは縦に連なっており、スムーズなスクロールでコンテンツを閲覧できます。フッターには関連サイトへのリンクや著作権表示があります。

美味しそうな丸干しを使った料理の写真が大きく表示され、その上に「旅する丸干し THE MARUBOSHI IS TRAVELING ALL OVER THE WORLD.」というブランド名とキャッチコピーが配置されています。背景は鮮やかな黄色で、下部には波のようなデザインが施されており、視覚的に引きつけられる印象です。右上には「SHIMOZONO SATSUO SHOTEN SINCE 1939」というロゴも確認できます。

全体的に手書き風のイラストやフォント、暖色系の配色が用いられており、温かみと親しみやすさを感じるデザインテイストです。写真とイラストがバランス良く配置され、手作り感や素朴さを演出しつつも、洗練された印象を与えます。特に、丸干しが旅をしているような世界観を表現するために、異国情緒を感じさせる要素も取り入れられています。

「丸干しが世界を旅する」というストーリー性を核としたコンセプトが感じられます。単なる食品の紹介に留まらず、丸干しを通じて広がる食文化や体験を提案しているようです。伝統的な食材に新しい価値と物語を付加し、現代のライフスタイルに合わせた楽しみ方を提案する意図が読み取れます。

食にこだわりを持つ層、新しい食体験を求める層、そしてデザインやストーリー性を重視する層と考えられます。特に、海外の食文化に興味がある人や、ギフトとしてユニークな商品を探している人にも響くようなデザインです。年齢層は20代後半から40代くらいまでの、比較的感度の高い層を意識していると推測されます。

セクションごとに内容を簡潔に伝える役割を果たしています。FVの「旅する丸干し」というメインタイトルは、手書き風のフォントで大きく表示され、ブランドの世界観を表現しています。各セクションのタイトル（例：「誕生物語」「商品一覧」）も同様のフォントで統一されており、サイト全体の統一感を保っています。視覚的なアクセントとして、見出しの周りにシンプルな装飾が施されている箇所もあります。

サイト全体にわたって、手書き風のイラストやアイコン、スタンプのようなデザイン要素が多用されています。例えば、FVの波のイラストや、グローバルナビゲーションのアイコン（魚、瓶、星、建物など）が挙げられます。また、丸干しのパッケージデザイン自体もサイトのあしらいの一部として機能しており、統一された世界観を構築しています。これらのあしらいが、サイトに温かみと個性を与えています。

フォント:

メインのフォントは手書き風の丸みを帯びたゴシック体で、親しみやすさを演出しています。英語表記の部分には、少し細身のサンセリフ体が使われ、モダンな印象も与えています。全体的に可読性が高く、ブランドイメージに合致しています。

配色:

FVの鮮やかな黄色と、下部のターコイズブルーが基調色となっています。これに加えて、商品写真の自然な色合いや、セクションごとの背景色（白、グレー、淡いピンクなど）が組み合わされています。全体的に暖色系とアースカラーが中心で、食欲をそそりつつも落ち着いた印象を与えます。

余白:

各セクションや要素間に十分な余白が取られており、コンテンツがすっきりと整理されて見えます。特に写真やテキストの周りの余白は、視覚的なゆとりを生み出し、洗練された印象を与えています。これにより、情報が過多にならず、ユーザーは快適にコンテンツを読み進めることができます。

「旅する丸干し」のウェブサイトは、商品の持つストーリー性と世界観を最大限に引き出すデザインが特徴です。手書き風の温かみのあるデザイン、鮮やかながらも落ち着いた配色、そして十分な余白が、ユーザーに心地よい体験を提供しています。ターゲット層である食にこだわりを持つ層や、新しい食体験を求める層に対して、商品の魅力を効果的に伝えていると思いました。